2022年6月17日(金)19:00-20:30開催<録画配信あり>「マスク着用時の微表情も読みとれる!!Matsumotoメソッド™(Masked MiX™)を用いた微表情検知トレーニングオンラインセミナー」

昨年に引き続き、今年も!!
マスク表情コミュニケーションオンラインセミナーを開催します。

 

マスクを着けていると表情が読みとれない?

 

確かに口元の表情は難しいです。

 

しかし、目が、眉間が、眉が、額が、雄弁に想いを語ってくれます。

 

どう読みとるのでしょうか?

 

さらに、顔下半分に比べ、顔上半分の表情は、
意図的にコントロールすることが難しいことがわかっています。
口元がマスクで隠れていた方が、むしろ、コントロールできない表情に
集中できるとも言えます。

 

それは、どんな表情でしょうか?

 

続きは、セミナーにて。

 

コンテンツは次の通りです。

 

第一部 【基礎編】微表情検知トレーニングツール
Matsumotoメソッド™(Masked MiX™)を用いたトレーニングをします。

 

第二部 【応用編】マスク着用時の今こそ、意識したい表情観察の理論と視点
・目を見る日本人、口を見るアメリカ人
・顔の上半分と下半分とではどちらがコントロールしやすい?
・コントロール出来る筋肉と出来ない筋肉
・マスク着用時の表情コミュニケーション

 

第三部 質疑応答
表情観察・分析に関するあらゆる質疑に応答します。

 

お申込みは、次のURLよりお願いします。

https://peatix.com/event/3244791/view

 

「尋問中」の私の表情は??

 

それでは、オンラインでお会い出来ますことを楽しみにしております。

 


清水

新時代のウソ検知の科学⑦―二人の関係は本物?

 

これまでのウソ検知の科学は、個人がつくウソを対象に行われ、個人がウソをついたときに生じる反応に焦点がおかれて来ました。しかしウソは一人だけでつかれるものとは限りません。組織犯罪、テロリズム、集団窃盗、集団詐欺、違法入国、偽装結婚ナドなどは、その犯罪行為もしくは犯罪計画が露呈するのを防ぐために集団でウソがつかれます。

 

そこで近年、集団によってつかれるウソを検知する方法が研究されています。結論から先に言いますと、質問法を工夫することで、複数人によってつかれるウソは、一人によってつかれるウソよりも容易に検知することができます。

 

Vernhamら(2014)の研究よりご紹介します。

 

今回の研究目的は、カップルが本物か偽物か検知することができるか、というものです。

 

本物のカップルと偽物のカップルに対して、質問者がお互いの関係について質問します。本物もカップルも偽物のカップルも質問を受ける前に30分間の準備時間が与えられます。質問される問もあらかじめ与えられます。本物のカップルは、質問者の質問に正直に答え、偽物のカップルは、質問者の質問にウソをでっちあげて答え、本物のカップルを装うように指示されます。

 

質問者の検知ストラテジーは、カップルに対座し、先に片方に質問をし、その話が20秒を経過したら、強制的に話をストップさせ、もう片方にその続きを話してもらいます。また20秒経ったら、もう片方へと話し手をシフトします。この質問法を質問毎に繰り返し行います。

 

さて、この質問法の効果はいかに?

 

本物のカップルを正しく検知できた確率は、73.3%で偽物のカップルを正しく検知できた確率80%でした(※)。従来のウソ検知率が50%を少し上回る程度だということを考えると、この質問法を用いた正解率はかなり高く、効果的な方法であるということができます。

 

それでは、具体的に本物のカップルと偽装カップルの行動上の違いは何なのでしょうか?

次回に続くです。

 

※正確に言うと、この正解率は質問者によるものではなく、質問者とカップルの質疑応答の様子を観察していた観察者による数値結果です。

 

 

清水建二

参考文献

Vernham, Zarah, Vrij, Aldert, Mann, Samantha, Leal, Sharon and Hillman, Jackie (2014) Collective interviewing:eliciting cues to deceit using a turn-taking approach. Psychology, Public Policy, and Law, 20 (3). pp. 309-324.